JSAでは、各専門分野の調査研究の成果をもとに修復事業を進めるために、修復設計担当部門を設けています。修復設計班は、各分野の調査研究の成果を基に、諸条件を整えた上で修復の実施計画を立案し、また方針決定・作業実施のプロセスへの移行の調整業務などを担当しています。

そして保存修復の対象は石造建造物であるため、石材工学班、すなわち修復技術担当部門との連携が必要であることは言うまでもありません。

石材工学班では、建造物の解体の過程を通じて、創建時の石材の採石、加工技術、石組み、据付けの技法などを考察して、オリジナルな石材と同一の品質の素材を調達するため、また古来の伝統的な工法を可能な限り尊重して再現するための調査研究を行い、その各々に成果をあげてきました。

また日々の修復作業においては、現場の監理にあたりながら、カンボジア人の専門家や技能工に対する技術指導、技術移転に努め、カンボジア人の手によって修復作業が進められていく上での手引きとなる、石材保存修復工事の標準仕様も策定しています。