<<<back

第2フェーズ修了報告会 世界遺産 アンコール遺跡の解明はどこまで進み,今後何をすべきか

2005年10月8日,早稲田大学理工学部にて,第二次フェーズ修了報告会が開催されました。国内外の保存修復の第一線で活躍されている専門の方々からアンコールに強い関心をもたれる一般の方まで,約180名の参加がありました。

報告会では,団長である中川武より1994年より開始された第一次フェーズを含む本事業全体の経過が通観された後に,広報部長小野邦彦より2005年6月3日にノロドム・シハモニ殿下ご臨席の下アンコール遺跡において執り行われた修復工事完了の記念式典の様子が報告されました。さらにプラサート・スープラN1塔とアンコールワット北経蔵の修復工事完了に至る現場の様子について,それぞれ現地所長であった赤澤泰と建築班の下田一太より報告されました。

引き続いて,次期フェーズに予定されているバイヨン寺院全域の保存修復に向けて各専門分野から調査成果が発表されました。アンコール遺跡群における保存修復の基本的な方針に提言したバイヨンマスタープランの策定の経緯について建築班の江口千奈美より報告された後,東京大学池内研究室により,現在も進められているバイヨン寺院全体の3D計測とデジタルアーカイブ化事業について,これまでの成果をとりまとめた映像が上映されました。

さらに,バイヨン寺院およびアンコールワット期の各種遺構の寸法分析に関する研究結果について建築班の溝口明則より,バイヨン様式の遺構を中心としたカンボジアとタイに分布するクメール遺跡を構成する岩石の調査結果について岩石班の内田悦生より報告がありました。最後にバイヨン寺院に林立する倒壊の危機に瀕した搭状建築の崩壊のメカニズムについて,特に微振動の影響に注目した分析成果について修復設計班の前田寿朗より,自然環境全般の原因よりこれを分析した結果について地盤地質環境班の岩崎好規より報告がありました。

これら一連の報告により,過去10年半にわたり進められてきた修復工事と基礎調査に関する主要な軌跡を紹介させていただきました。

 

アトリウムの展示

発表会場

懇親会

<<<back